縮毛矯正をかけた髪を、白髪染めで明るくできる?

縮毛矯正をかけている髪を、白髪染めでもう少し明るくしたい。

そう思って調べると、「矯正した髪は明るくなりにくい」「ブリーチは無理」と出てきて、不安になった方が多いと思います。

先に結論をお伝えします。

明るくすること自体は、そんなに難しいことではありません。

難しいのは、「今のあなたの髪で」どこまで安全に明るくできるか、です。

そしてそれは、髪を診てみないと決められません。

「何トーンまでできます」と数字で言い切れないのはなぜなのか。

その理由を、髪の中で起きていることまで含めて書いていきます。

目次

どこまで明るくできるかは、何を見て決めているか

明るくできる範囲を、私たちは髪を診て判断しています。

見ているのは、こういうところです。

  • 髪の太さ
  • 今のダメージのレベル
  • 濡らした時の水の吸い込み方
  • 乾いている時の、不自然な硬さ(ジャリッとした感触)
  • 熱やけの症状があるか
  • ビビリ(チリつき)が出ていないか

これらをクリアできていれば、それなりに明るくすることはできます。

もうひとつ、大きく効いてくるのが「他店を含めた、これまでの白髪染めの履歴」です。

特に、濃い白髪染めを使い続けてきた髪は、正直なところ、明るくするのは現実的に厳しいです。

暗く染まるように作られた濃い染料が髪の中に残っていると、上から明るいカラーをしても、同じようには明るくなってくれません。

だから「何トーンまで」と一律にお答えするのが難しいのです。

白髪染めをしたい髪なのか、ファッションカラーなのかでも変わりますし、条件次第で組み立ては何通りにもなります。

診て、状況で判断する。

ここだけは、どうしても診断が先になります。

なぜ矯正した髪は、結果が読みにくいのか

縮毛矯正をかけた髪は、髪の中が熱で変性している状態です。

普通の髪とは髪の中の状態が違ってます。

縮毛矯正は、髪の中の結合を一度切って、熱で形を固定して、また結びなおす施術です。

この時、切れた結合の一部は元通りには戻らず、「システイン酸」という変化した状態で残ります。

一度この状態になると、元には戻りません。

還元と酸化という複雑な負担が重なり、一部が戻せない状態になっている。

そういう髪にカラーを乗せると、反応が読みにくくなります。

ムラになったり、一部だけ明るくなったり、逆に暗く沈んだり、色が濁ったり。

同じ薬を使っても、健康な髪と同じ結果にはなりません。

明るくなりにくい、染まりにくい、というより、「結果が予測しにくい」。

これが、矯正毛を明るくする時のいちばんの難しさです。

無理に明るくすると、何が起きるか

無理に明るくすれば、当然ダメージにつながります。

上記のとおり、カラーがムラになりやすくなります。

ただ、それだけではありません。

矯正できれいに収まって見えていた髪が、また少しよれてきたり、手触りが悪くなったりします。

全体がぼやけたような質感になる。

明るくする施術そのものが、先にかけた縮毛矯正の仕上がりを後戻りさせてしまうことがあるのです。

そして厄介なのは、それが必ずしもその日にわかるわけではないことです。

仕上げの時点で出ることもあれば、数回洗ううちに、じわじわ出てくることもあります。

だから、サロンを出た時の鏡だけでは、本当に大丈夫だったかどうかは判断できません。

その場では気づかず、後から気づく。

これが、矯正毛を無理に明るくした時にいちばん多い後悔です。

当店で、避けるようにしていること

当店では基本的に、矯正毛へのブリーチはなるべく避けるようにしています。

一番きれいに、一番速く明るくできる方法ではあります。

でも、矯正ですでに負担のかかっている髪にブリーチを重ねるのは、リスクが高すぎるからです。

その代わりの選び方を、髪の状態に合わせてご提案しています。

ひとつは、根元から少しずつ明るくしていく方法です。

時間はかかります。

途中の状態が好きになれないこともあります。

ただ、髪にとっては過度なダメージを防げます。

もうひとつは、どうしても急ぎたい場合の方法です。

傷んだ部分を切ることを前提に、トーンアップのカラーを行う。

これは少し無茶をする代替案なので、いちばん最後の選択肢です。

避ける、徐々に、それでも急ぐなら切る前提で。

この順番で考えています。

白髪をどこまで染めて、どこまで明るくするか

ここが、白髪染めならではの話です。

そもそも白髪は、髪の中で一番明度が高い状態です。

最近の白髪ぼかしや、脱・白髪染め系の手法は、白髪を染めすぎないことで明るさを出しています。

白髪はきちんと染まってほしい、でもそれなりに明るくもしたい。

このケースは、線引きで仕上がりが変わります。

  • 黒髪が明るい茶色になったのと、同じくらいに見えていたいのか
  • それとも、少し白さが残って浮いて見えても構わないのか

ここをどう決めるかで、明るさも染め方も変わります。

白髪の量でも変わります。

白髪が多い方ほど、明るいままの仕上がりを目指せます。

ほとんど白髪がない場合は、普通にファッションカラーとして取り組めます。

少し目立つくらい、という方が、いちばん判断の分かれるところです。

当店では、白髪の量と、どう見えていたいかをうかがった上で、目指す染まり方をご提案しています。

来店前に、これだけ決めてきてもらえると早い

仕上がりの方向だけ、先に決めてきていただけると、話がとても早く進みます。

  • これから全体的に、明るく見せていきたいのか
  • それとも、白髪をカバーすることを優先したいのか

この観点で話せると、方向性が決まりやすくなります。

あわせて、これまでの髪の履歴も教えていただけると助かります。

過去のホームカラーやブリーチの有無、その頻度、暗く染めていた期間、今の白髪の量。

これは当店に限った話ではありません。

他のお店で相談する時も、同じことを伝えていただくと、無理のない提案を受けやすくなります。

明るくできるかどうかは、最後はやはり、髪を診てから。

気になる方は、今の状態を一度見せにいらしてください。

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白髪染めと縮毛矯正を長く続けている髪は、履歴が一人ひとり違います。美容室I’Mでは、カウンセリングで髪の状態を確認したうえで、できること・できないことをお伝えしています。かけるかどうか迷っている段階でのご相談だけでも構いません。

この記事を書いた人:伊藤

美容室I’M(草加市栄町)オーナースタイリスト。2018〜2023年、美髪ケアの講師として全国でセミナーを担当。業界誌「ネクストリーダー」「ビューティーギャラリー」掲載。オリジナル商材を開発し、メーカーとして全国の美容室に卸しています。

美容室I’M(草加市栄町/東武スカイツリーライン 獨協大学前駅 東口 徒歩3分)
完全予約制

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