縮毛矯正をすると、白髪染めの色が落ちるのはなぜ? 抜けるかどうかは、その日の仕上がりでほぼ決まる

白髪染めと縮毛矯正、両方されている方からよく聞かれる質問です。

「矯正をすると、色が抜けちゃいますか?」

目次

縮毛矯正をすると、白髪染めの色が落ちるのはなぜ?

縮毛矯正の1剤が、髪の中で色を出している染料をこわしてしまうからです。

ただ、こわれた色がそのまま抜けるとは限りません。

矯正の途中で明るくなっても、最後の2剤で落ち着くことがよくあります。

白髪染めの色は、髪の中で染料どうしがつながることで出ています。

縮毛矯正の1剤には、このつながりを切る働きがあります。

切られた染料は小さくなって色を失い、髪の外へ流れ出ていきます。

さらに1剤に入っているアルカリで髪がふくらみ、キューティクルが開いた状態になるので、色が出ていきやすくなります。

この仕組みは、パーマ剤メーカーの技術資料にも書かれています。

では、矯正の途中で明るくなった色は、そのまま抜けてしまうのでしょうか?

矯正の途中で明るくなっても、色が戻ることがあるのはなぜ?

1剤を流したあと、鏡を見たお客様からよく聞かれます。

「明るくなってる?」

「色、抜けた?」

実際、この段階では色が明るく見えます。

私はこうお答えしています。

「1剤の影響で、一時的に色が分解されているイメージです。アイロンが終わって2剤をつけると、また落ち着きますよ」

2剤は、1剤で切った髪の結合をつなぎ直す薬です。

2剤の種類によっては、1剤で切れてしまった染料をもう一度発色させることができると、メーカーの資料にも書かれています。

使う1剤の種類によっても、色の抜け方には差が出ます。

抜けたかどうかは、その日の仕上がりでほぼわかります。

明らかに抜けてしまった場合は、仕上がりの時点で見てわかります。

後日になって急に抜けた、ということはあまりありません。

ただし、2剤の処理が十分でない場合は別です。

染料が発色していないということは、髪の結合も元に戻っていないということです。

その状態のまま帰ると、あとからダメージと色落ちが出てくることがあります。

では、どんな髪だと色が抜けやすいのでしょうか?

色が抜けやすいのは、どんな髪?

  • 染めたばかりの髪(他店・ご自宅のカラーも含む)
  • 赤やピンクなど、色味のはっきりしたカラー
  • ダブルカラーのような鮮やかなカラー
  • ブリーチ後の淡い色
  • もともと明るめに染めていた髪
  • 細くて、明るくすると黄色くなりやすい髪

もともと明るめに染めていた髪は、その状態ですでに色が抜けやすくなっています。

そこに矯正の薬が加わると、抜けるスピードが上がったように感じることがあります。

髪が細く、明るくすると黄色くなりやすい方も同じです。

メーカーの資料でも、アッシュ系・マット系や一部の赤系は、パーマや矯正の1剤でこわされやすい色とされています。

ブリーチをした髪は表面を守る層が失われているため、色が抜けやすいという研究もあります。

白髪染めの場合、色が抜けると白髪がまた見えてきます。

暗めのカラーなら、ベースがそれほど明るくないので、色が抜けてもあまり目立ちません。

白髪は、色が抜けると白に戻ります。

そのため、白髪染めの色落ちは目に見えやすくなります。

では、白髪染めと縮毛矯正を同じ日にするとき、なるべく色落ちしないようにするにはどうすればいいのでしょうか?

白髪染めと縮毛矯正を同じ日にするとき、なるべく色落ちしないようにするには?

I’Mでは、どれくらいしっかり染めたいかで順番を変えています。

しっかり染めたい方は、縮毛矯正を先にして、あとから白髪染めをします。

白髪がぼける程度でいい明るめの白髪染めなら、カラーを先にします。

同じ日にするときの白髪染めは、根元のリタッチだけです。

矯正のあとに色を足すことは、抜けがよほど気になる場合を除いて、基本的にしていません。

順番の決め方は、こちらで詳しく書いています。

→ 白髪染めと縮毛矯正、どっちが先ですか?

→ 縮毛矯正のあと、白髪染めまでどのくらい空けますか?

それでも、I’Mでも防げない色があります。

染めたての明るい色、ダブルカラーのような鮮やかな色、ブリーチからの淡い色は、ほぼ同じ色のまま仕上げることは難しいです。

1剤の選び方で、色の抜けを少なくすることはできます。

ただ、その1剤がその方の髪の体力に合うかどうかは、また別の話です。

こういう場合は、施術の前にはっきりお伝えしています。

「これは抜けます。今の色のままでは仕上げられません」

では、なるべく色落ちしないように、美容師に何を伝えておけばいいのでしょうか?

美容師に何を伝えておけばいい?

  • 最後に染めた日
  • 染めた場所(美容室・ご自宅)
  • 色味(赤・ピンクなど)
  • ブリーチの有無
  • しっかり染めたいか、ぼかす程度でいいか

いちばん大事なのは、最後の「しっかり染めたいか、ぼかす程度でいいか」です。

それによって、縮毛矯正とカラーの順番が変わります。

染めてすぐの場合は、予約のときに伝えておくと、日にちをずらす相談もできます。

参考にした資料

  • 日華化学 デミ コスメティクス「ケミカル講座 vol.5 カラーとパーマのいい関係をつくるためには」
  • Zhou Y. ほか「Protection of oxidative hair color fading from shampoo washing by hydrophobically modified cationic polymers」J. Cosmet. Sci. 60, 2009

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白髪染めと縮毛矯正を長く続けている髪は、履歴が一人ひとり違います。美容室I’Mでは、カウンセリングで髪の状態を確認したうえで、できること・できないことをお伝えしています。かけるかどうか迷っている段階でのご相談だけでも構いません。

この記事を書いた人:伊藤

美容室I’M(草加市栄町)オーナースタイリスト。2018〜2023年、美髪ケアの講師として全国でセミナーを担当。業界誌「ネクストリーダー」「ビューティーギャラリー」掲載。オリジナル商材を開発し、メーカーとして全国の美容室に卸しています。

美容室I’M(草加市栄町/東武スカイツリーライン 獨協大学前駅 東口 徒歩3分)
完全予約制

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